花見の騒がしさが去り、陽気のいい新緑の時期こそ、目黒川沿いのブラブラ散策は旬。「紅葉狩り」ならぬ「新緑狩り」に出掛けて思いきり森林浴。仕上げに菅刈公園か西郷山公園で、ピクニック気分でゴロゴロして、心も体もデトックスしてみては?
<中目黒駅から見下ろす『新緑』の桜並木>
目黒川散策では、いつもの通り、おしゃれなカフェ、レストラン、テイクアウトできる飲食店、雑貨店などをのぞきながらブラブラするのが定番の楽しみ方。でも、今回はいつもと違った視点で散策の楽しみ方を提案したい。
目黒区内を流れる目黒川には25の橋が架かっている。その中には、橋名や土地の由来にちなんだデザインプレートが施されている。
今回は、中目黒駅からの目黒川散策ということで、アトラスタワー前の「宝来橋」をスタートして、青葉台方面へ北上、首都高中央環状線と目黒川が交わるあたりまでの12の橋の名前とデザインに注意しながら散歩してみよう。中でも、特にデザインがユニークな橋をピックアップ。自分だけが「予習」しておいて、一緒に散歩する友達や恋人にデザインプレートの絵を当てさせるのも面白いかもしれない。
<宝来橋>
「宝来橋」は、橋名のイメージから「小判と打ち出の小槌」が描かれている。言われれば分かるが、ノーヒントでは難しい。
次は「日の出橋」。このデザインは分かりやすい。
<日の出橋>
<別所橋>
「別所橋」は三田用水の「水車」。
<桜橋>
目黒川の桜が密集している「桜橋」のデザインプレートにはもちろん、「桜」がデザインされている。
<天神橋>
そして「天神橋」。このデザインが一番難解かもしれない。「天神様」にちなんで「梅の花」と「てんじん」のひらがなが配されている。
<中の橋>
この散策最後の橋は「中の橋」。この橋にはデザインプレートは施されていないが、朱色の橋で、とてもフォトジェニック。多くのカップルがここで写真を撮っていて、ちょっとしたショートトリップ感覚に浸れる。今まで、気に留めることも少なかった目黒川に架かる橋。それぞれの橋の個性を理解すると、より一層、目黒川かいわいの散策が楽しくなりそうだ。
「中の橋」を見てショートトリップ感に浸ったら、隣接する緑豊かな「菅刈公園」「西郷山公園」に向かってみよう。休日だと家族連れやカップルが思い思いにくつろいでいる。レジャーシートが一枚あれば、すぐに芝生の上でゴロゴロできる。もちろん、木陰もある。
<西郷山公園>
この2つの公園は、西郷隆盛の弟、西郷従道の屋敷跡後に整備されたもので、菅刈公園では、復元された日本庭園に面して建てられた和館などを見学できる。公園の成り立ちやかつての所有者西郷従道に関する資料を見ることができる展示室、庭園を一望することができる庭園展望室などがあり、都会のど真ん中にいながら、森林浴とショートトリップ感が味わえる。
目黒川かいわいの散策は新緑の季節こそ旬。梅雨入り前までの、この時期ならではの楽しみ方。天気が良ければ、パッと出掛けてみては?(記事:大人のグルメデートバイブル 津村浩介)