目黒区の魅力や見どころなどを題材にしたかるた「カルタDEめぐろ」を区内の中高生が制作した。
「かるたで遊びながら目黒区の魅力を知ってほしい」をコンセプトに、区内の公私立校に通う中高生、児童館を利用する生徒らが中心となり、関係者の協力を得ながら2年がかりで完成させた。
きっかけは、目黒区在住・在学の中高生自身が編集を手掛ける中高生向けタウン情報誌「めぐろう」のアートディレクターが、当時話題となっていた東京・三鷹市のご当地かるた「みたカルタ」を生徒たちに見せたことだった。
近年では百人一首の人気もあり、区内児童館では昔ながらの「伝承遊び」も親しまれていたことから「目黒のかるたを作ろう」との声が参加者から上がった。しかし、「区在住の生徒でも目黒を知らないことが多い。そこで中高生の視点で選んだスポットや見どころに一つ一つ足を運んで調べ、読み札として内容をブラッシュアップするまでじっくり時間をかけた」と制作を担当した東山児童館・今川光広館長は振り返る。
集まった読み札候補の中から、児童館を利用する生徒や、「ティーンズ・フェスタ・イン・めぐろ2017」の来場者を対象に投票を行い、全46枚が決定した。読み札は八雲学園中学校・高校書道部の生徒が毛筆で清書し、絵札は第九中学校、東山中学校、目黒中央中学校、大鳥中学校の美術部の生徒が描いた。印刷・製造は区内の障害者支援施設「下目黒福祉工房」が手掛けた。
昨年12月に完成し、200部を製作。イベントなどで遊びながら目黒に親しんでもらえるよう、区内の小中学校や児童館などに配った。制作を担当した上目黒住区センター児童館・石倉沙也加さんは「2月に上目黒小学校体育館で行った『昔あそびの会』では子どもから大人までかるたを遊んでもらい、『手作りで絵がきれい』『こんなかるたがあるのですね』など、うれしい声を頂いた」と話す。
好評だったことから、さらに200部の増刷が決定。さらに区内保育園や幼稚園、地域コミュニティーにも配布する。「小さな子どもにかるたは少し難しいかなと思ったが、遊びを繰り返す中で内容を覚えて目黒のことを知ってほしい。大人の方にも目黒の良さを再発見していただき、目黒に住み続けてもらえたら」と期待を寄せる。
「カルタDEめぐろ」は非売品につき、区内児童館で貸し出すほか、区内施設で行う「かるた大会」などのイベントで遊ぶことができる。絵札・読み札の全内容は目黒区公式ホームページで見ることができる。