猫を描写した作品を集めた「東京の猫たち」展が4月23日、目黒区美術館(目黒区目黒2、TEL 03-3714-1201)で始まった。
稲垣知雄《猫面 A》1974年、木版・紙、15.0×10.0cm 世田谷美術館
同館を含む都内の区立美術館11館による「東京・区立美術館ネットワーク」の連携事業の一環で行う同展。同ネットワークのうちコレクションを有する10館から、猫をモチーフにした絵画、彫刻作品など約80点を集めて展示する。
同館学芸員によると、各館自慢の「猫」は単にかわいらしいだけでなく、作家が猫を描くことの意味を提示しているという。「画家にとっては『繊細な毛』を、彫刻家にとっては『しなやかな身体のライン』を表現できるモチーフ。多くの美術家にとって、猫は社会にとらわれない自由な存在として、憧れや共感の対象でもある」と話す。
主な展示作品は、洋画家・小野木学の「『ねこの王様』挿絵原画(部分)」(練馬区立美術館蔵)、版画家・稲垣知雄の「猫面 A」(世田谷美術館蔵)、彫刻家・朝倉文夫の「たま(好日)」(台東区立朝倉彫塑館蔵)、絵師・蒔絵(まきえ)師の柴田是真(ぜしん)「猫鼠を覗う図」(板橋区立美術館蔵)。会期前期(~5月22日)と後期(5月24日~)で展示作品の一部を入れ替える。
開館時間は10時~18時(入館は17時30分まで)。月曜休館。観覧料は、一般=800円、大高生=600円、中学生以下無料。6月12日まで。