写真家のリボル・フォイチークさんによる写真展「TRAMPS チェコの自然の中で生まれたサブカルチャー」が8月25日、「コミュニケーションギャラリーふげん社」(目黒区下目黒5)で始まった。
【画像】写真展「TRAMPS チェコの自然の中で生まれたサブカルチャー」の作品から
今から約100年前、建国と同じ頃のチェコスロバキアでアメリカ文化に影響を受け盛んになったというアウトドア・アクティビティー「トランピング」。山で過ごし、狩猟や木彫り、山登り、スカウト運動、カントリー音楽など独自のトランピング文化を楽しむ人たちが生まれたという。
同展は、チェコスロバキア最大のサブカルチャーへと発展したトランピング文化を楽しむ人々「トランプ」たちを捉えた15点の作品を展示する。
リボル・フォイチークさんは1977(昭和52)年生まれ。オパヴァ・シレジア大学創造写真学部修士課程を修了。フリーランスでは主にドキュメンタリー写真を手がけ、2009(平成21)年からはチェコの日刊紙「ホスポダーシュスケー・ノヴィニ」のカメラマンとしても活動。チェコを撮影したシリーズでは、消費社会や社会変動、環境問題、日常生活における不条理などに焦点を当てた作品があり、チェコやヨーロッパで個展・合同展を数多く開いている。
チェコのトランピング文化について、同展を企画したチェコセンター東京(渋谷区)の担当者によれば、「途中で社会主義の時代を経ている」ことが大きく影響しており、社会主義体制の当時は国民が気軽に海外には行けなかったことから、山の中へ出かけて家族と遊ぶ山小屋文化が生まれ、それが今に続いているという。
「日本における週末の山のアクテイビィティーと比べると、チェコはもっと生活に根ざしている。西洋への憧れに始まり、チェコで盛んな『キノコ狩り』などの趣味にも発展していった。作品を通してチェコにおけるトランピング文化の面白さを感じてもらえたら」とも。
開催時間は12時~19時(土曜・日曜は18時まで)。月曜定休。併せて、同じ展名の写真展を「チェコセンター東京」(渋谷区)でも同時開催。各会場で異なる写真内容を展示している。