見る・遊ぶ

目黒雅叙園で「假屋崎省吾の世界展」 17年の歴史に幕、累計100万人来場

正門玄関に展示された下目黒一丁目会の神輿(みこし)とのコラボレーションされた作品の前で假屋崎省吾さん

正門玄関に展示された下目黒一丁目会の神輿(みこし)とのコラボレーションされた作品の前で假屋崎省吾さん

  • 0

  •  

 目黒雅叙園(目黒区下目黒1、TEL 03-5434-3140)で10月1日、「第17回 華道家 假屋崎省吾の世界 千秋楽2016」展が始まる。

草丘の間に展示された「招き猫の部屋」

[広告]

 東京都指定文化財「百段階段」の7部屋に、華道家・假屋崎省吾さんの作品を展示する同展は今年で17回目で、最後の開催となる。毎年約7万人が来場し、延べ100万人が来場を記録した同展。今回の作品は日本の伝統工芸品と初のコラボレーションなども行っている。

 同館正面玄関には下目黒1丁目のみこしとコラボレーションし、長野県のシラカバや、四国のコチョウランを使い、假屋崎さんの気持ちをイメージしたハート型にかたどられたものがあしらわれている作品が展示されている。「私の気持ちを皆さまにお伝えしたい気持ちを表現している。入り口でウキウキとした気持ちになってもらって百段階段での展示を見てもらいたい」と假屋崎さん。

 同館の各部屋はさまざまなテーマで展示され、「十畝の間」は長野から取り寄せたシラカバを中心に展示。「漁礁の間」は菊とシラカバ、ヤシの実の皮で「パームボード」といわれるものを塗装し演出する。「草丘の間」では大型で黄金の招き猫を含む約50体の招き猫を展示し、愛知の常滑焼などの器、柿やツル梅もどき、流木や着物の振り袖などで演出する。「昔はこの部屋から富士山が見ることができ、縁起がいい部屋とされていたので、縁起のいい招き猫を展示している」と假屋崎さん。

 「静水の間」では長野県のカーネーションに大谷石を使った器を作って展示。ほかに假屋崎さんが制作したびょうぶなども展示。「星光の間」はドイツで品種改良され、假屋崎さんの名前がついたバラ「ショウゴエレガン」とドーム社からの依頼で作られた假屋崎さんデザインの器に生けられ、沖縄の琉球織物などと共に展示する。「清方の間」はかりんの実や藤ツルを中心とし藤の花が描かれたびょうぶ、クジャクの羽を用いた定番の作品なども展示。「頂上の間」では徳島県美馬の「和傘」を用いた展示となっている。「頂上の間はさまざまな花を集めた。総集編という意味合いの部屋になっている」とも。

 假屋崎さんは「生け花の世界に35年身を置いている。こんな素晴らしい百段階段の展覧会は2000年から始まり今回が千秋楽。『平成の花咲かじじい』として、自分の生きがい、使命と思っている」と話す。

 開催時間は10時~17時。入場料は、一般=1,200円(前売り1,000円)、学生=600円、小学生以下無料。10月16日まで。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース