下目黒のギャラリー「maruse(マルセ)」(目黒区下目黒4)で現在、新巻きザケを運ぶ「シャケ箱」を素材に使った楽器・家具・雑貨の展示販売会「ARAMAKI(アラマキ)」が開催されている。
北海道恵庭市を拠点に宮大工として活動する村上智彦さんやギター職人、家具職人がシャケ箱の古材を再利用して制作した、「シャケレレ」と名付けたウクレレやギター、ドクターカバン、鍋敷き、名刺入れなど約30点を展示する同展。
シャケ箱は、新巻きザケが塩蔵品であることから輸送中に適切な水分を調整するために使われているもの。素材は北海道産のトドマツで、サイズは20キロ箱など数種類あり、その地域の水産会社の屋号などが印刷されている。
村上さんは、「釧路」や「大樹」などの地名が力強いフォントで鮮やかに描かれ、使い込むほどに色・ツヤに深みが増すシャケ箱に可能性を見いだし、シャケ箱を用いた家具・楽器・雑貨を制作する「ARAMAKIプロジェクト」を2012年に立ち上げた。
村上さんは「全て手作りで、シャケ箱のパーツの組み合わせは一期一会。使い込むほどにオリジナルの風合いを育てていくこともこのプロダクトの醍醐味(だいごみ)。今回が東京初進出だったが、予想以上に反響があり手応えを感じている」と話す。
4月8日にはギター職人の指導によるシャケレレ作りワークショップ、9日はプロジェクトメンバーによるトークショーや、音楽家中村大史さんによる「シャケレレ」スペシャルライブなど行われる予定。
村上さんは「『家具の聖地』である目黒で展示販売会ができ、とても光栄。普段から良いものにたくさん触れている目黒の皆さんにお越しいただき、成長中のARAMAKIへのご意見、リクエストなど頂ければ」と話す。
開催時間は13時~19時。水曜・木曜定休。今月9日まで。