中目黒にある「めぐろ歴史資料館」(目黒区中目黒3、TEL 03-3715-3571)で3月24日、春の企画展「いのる・ねがう・まつる 目黒の信仰と芸能」が始まった。
目黒エリアに住む人々が江戸時代から現代までに、神仏などに対してささげてきた「いのり」「ねがい」「まつり」などを、古文書や民俗資料を基に紹介する同展。「庚申講(こうしんこう)」や「目黒ばやし」のように文化財として伝承し地域に根付いているものや、念仏講(ねんぶつこう)、雨乞いなど時代と共になくなった習俗などの資料や展示品も並べる。
同館研究員の中島丈晴さんは「目黒は雨乞いの習俗など昭和初期まで行われていた。村人がリレー形式で次から次へという形で、休まずに一気に持ち帰ってきたという言い伝えも残っている。目黒にもかつてはそういった習俗があった。それらを再発見して頂くきっかけになれば」と話す。
1821(文政4)年に旧碑文谷村から角田兵左衛門(へいざえもん)が伊勢参りをした道のりなど記録した文献や現在も行われている庚申講(こうしんこう)の資料なども展示する。
中島さんは「中目黒駅周辺は店なども多くにぎやかだが、少し中に入ると目黒は神社や寺院もかなり多い。昔と今が同居しているような街の姿を感じ取ってほしい。目黒川の桜のシーズンということもあり桜を見に来た際に立ち寄って頂ければ」と呼び掛ける。
開館時間は9時30分~17時。月曜休館。入館無料。6月14日まで。