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目黒のギャラリーで写真家・土田ヒロミさん写真展 日本の姿切り取り半世紀

1日1枚、自分の顔を撮り続けてきたセルフポートレートシリーズ「Aging」 ©  Hiromi Tsuchida

1日1枚、自分の顔を撮り続けてきたセルフポートレートシリーズ「Aging」 © Hiromi Tsuchida

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 写真家・土田ヒロミさんによる写真集「Aging」刊行記念「土田ヒロミのパースペクティブ展」が現在、「コミュニケーションギャラリーふげん社」(目黒区下目黒5、TEL 03-6264-3665)で開かれている。

【画像】土田ヒロミさんの作品から「新・砂を数える」 © Hiromi Tsuchida

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 土田さんは1939(昭和14)年、福井県生まれ。福井大学工学部卒業後、サラリーマンを経て32歳の時にフリーランスの写真家として活動を開始。1975(昭和50)年から40年間撮り続けた「ヒロシマ」をはじめ、高度経済成長やバブル経済、祭礼、土俗文化などのテーマで変貌する日本の姿を独自の視点で切り取り、記録してきた。2008(平成20)年には、戦後の日本と日本人の姿を捉えた写真展「土田ヒロミのニッポン」(東京都写真美術館)で第27回土門拳賞を受賞している。

 6月23日に刊行された「Aging」(ふげん社)は、土田さんが「老化を自覚した」という1986(昭和61)年7月から1日1枚、自分の顔を撮り続けてきたセルフポートレートシリーズ。「老化という人の目では捉えられない緩慢な変化を、写真によって可視化する試み」として、同年から2021年までの36年間分の作品が収められている。

 同展の展示構成は「Aging」作品を中心に、土田さんの写真家としての出発点から現在までの代表作からセレクトした作品と合わせ約40点を展示。日本人の群れをテーマにした「砂を数える」(1975年~1990年)、「新・砂を数える」(1996年~2002年)、東京電力福島第一原発事故に伴う避難区域を定点観測した「フクシマ」(2011年~)など5つのシリーズを取り上げ、1つのプロジェクトに長い時間をかけて醸成させていく土田さんの作風を知ることができるようにした。

 関連イベントとして、ギャラリートーク「土田ヒロミ×鷹野隆大(写真家)」(7月3日)、「土田ヒロミ×菊地敦己(デザイナー)」(同10日)を開催。開催は14時からで、オンラインでも配信する。料金は1,000円。「ふげん社」オンラインストアで取り扱う。

 開催時間は12時~19時(土曜・日曜は18時まで)。月曜休廊。7月17日まで。

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