目黒区美術館（目黒区目黒2、TEL 03-3714-1201）で現在、「新潟市美術館の名品たち－ピカソとクレーもやってきた」が開かれている。

作品：鳥居敏文「ロバに乗る少年」1937年

　新潟市美術館の開館30 周年を記念して新潟市美術館所蔵の名品を紹介する同展。新潟市美術館からは約70点、目黒区美術館からは約10点を展示する。

　目黒区美術館は、同じ時期に開館したこともあり、両館のコレクションとの間に「同じ作家の異なった作風や制作時期の作品」をはじめとし、いくつかの「照応関係」を設定している。同展では、「ある時代を背景とした美術館とコレクションのあり方」、「片方のコレクションだけでは描けないこと」をテーマに両館のコレクションを比較しながら観覧できる。

　目黒区美術館学芸員の山田敦雄さんは「さまざまな種類の作品があって、いろいろな表現の仕方がある。20世紀の絵がどんな風になってきたのか、戦後にどんな人がいて、どんなことをしようとしていたのかなどを知っていただければ」と話す。

　同展は、新潟市美術館コレクションを特徴づける「新潟市美術館の名品たち」で県内作家作品や地域ゆかりのコレクターから寄贈された「新潟市美術館の特色のあるコレクション」、作家の共通性など小さなテーマでいくつかのトピックに従って展示する「新潟＋目黒－二つのコレクションの『加算」から生まれるもの」3つのテーマに分けられ、大小さまざまな絵画や、彫刻を見ることができる。

　山田さんは「新潟美術館と当館、2つの美術館が持ち寄った同じ作家のよく似た作品の共通点や相違点などを面白く見てもらえたら」と来場を呼び掛ける。

　開館時間は10時～18時。月曜休館。入場料は、一般＝700円、高大生・65歳以上＝550円、小中学生以下無料。6月7日まで。5月9日にはトークイベント「大人の美術」を行う。観覧無料（入場料別途）