目黒区美術館(目黒区目黒2、TEL 03-3714-1201)で現在、「武蔵野美術大学 大学院日本画コース有志展『∪(ユニオン)』」が開かれている。
同大学大学院修士課程日本画コースに在籍する学生15人の作品23点を展示する同展。イベント名の「ユニオン」は「和集合」を表す記号で、「◯∪△」と書くことで「◯と△を結び付ける」という意味を持つ。社会と作家、作品と鑑賞者など、あらゆる中と外を結び付けて、外に向かった展示にしたいという思いを込めた。
同大学院広報担当の松原由加子さんは「今までは学内や近隣で展示会を行っていたが、今回は初めて目黒での開催となった。いろいろな人に見てもらいたいという思いで開催した。「私たちと目黒」「作り手と鑑賞する人」を結び付け、社会と学生がつながる展示会にしたい」と話す。
会場には大型の作品が並ぶ。「ユーカラの始まり」(手嶋遥さん)、「死んでしまう人」(武田納穂さん)、「眩暈(めまい)」(松原由加子さん)、「Unravel」(中西瑛理香さん)、「春宵」(竹内めぐみさん)、「6月の庭」(石橋春子さん)、「幽(かす)かな気配」(高橋周平さん)、「Eternity」(小野明日香さん)の作品などは、いずれも横幅2メートルを超える。
松原さんは「日本画というと水墨画やびょうぶに描かれているようなものをイメージすると思うが、和紙や岩絵の具、泥絵の具などを使って描かれている。天然の素材を使用しているので、優しい風合いになる」と説明する。
開館時間は10時~18時。入場無料。7月5日まで。3日にはトークイベント「作家∪評論家」を行う。